グレンインネスでのファーム体験


 今回は、私のグレンインネスでのファーム体験談となる。

プロローグ

 ガトンで1か月半のカプシカムのピッキング案件を終えた私はスーパーバイザーやその部下たち20名とガトンから南方4時間、クイーンズランド州とニューサウスウェールズ州の堺に位置するグレンインネスという町へ車を走らせる。いくつかのいかにもヨーロッパのカントリー調な映画のセットの様な美しい町を通り過ぎなんとかたどり着いた。最初、この町について思ったことはこんなくそ寒い標高1.000メートルの山の中の町にファームなんてあるのかということだ。グレンインネスの案件もガトンで働いてたところと同じ企業が運営するテストファームでのカプシカムのピッキング案件である。

 ガトンもテストファームであったが、過去に作付が何回も行われておりカプシカムを育てるのに適正な土地という実績があったが、グレンインネスは今季第一期目ということで、我々も恐らく企業の社員達も具体的な数字は読めていなかったと思われる。私はこのプロジェクトでピッキング部門でスーパーバイザーに次ぐサブリーダーとしてのポジションに任命された。私は韓国人コミュニティーの中でサブリーダーとしてのポジションを得て、国籍問わず評価をしてくれたスーパーバイザーに対する感謝の意と、車を購入したことで財政状況も逼迫していた部分も手伝いなんとかこの地で結果を出したいと考えていた。

しかし、このグレンインネスでの経験はオーストラリアでの1年間のファーム歴の中で”黒歴史”となるのであった。

グレンインネスでのピッキング カプシカム

 グレンインネスでのピッキングは、給与面、労働環境面、すべての面において最悪となった。

 まず給与面になるが、我々の場合、給与体系はチームコントラクト。縦1メートル、横1メートル、高さ1メートルのビンに並々カプシカムを入れて25ドル、これを一日あたり波はあるが30~50ビン程。つまり750~1.250ドルをチームのメンバー数9~11名で分配するということになるが分配率は完全実力主義を採用していた。給与は週払いの為、平均稼働日が週4.5日ぐらいだったので3.300~5.600ドルを9~11名で分配した場合、最高給取りの私であっても350~600ドル程度であった。

 その直接的な要因は環境が悪かったからということになるが、どのような点で悪かったかという部分について簡単に説明していきたい。まず第1に、ガトンの初期のメンバー構成から大幅な人員の変更があったこと。チームコントラというシステムを採用している以上、【ピッカーの能力】これが給与面に大きく左右する、私がガトンでピッキングを始めた当時はメンバーは人材が豊富なガトンでスーパーバイザーがヘッドハントして集めたメンバーやスーパーバイザーと年間ずっと行動を共にしているカプシカムのピッキング歴が長いベテラン勢で構成された実に優秀なチームであった。テストファームであるガトンであっても1日80ビンを収穫した日もあった。しかしながら、ガトンのファームも運営母体である企業のテストファームであるためカプシカムの絶対数が少なく、ビン数も一日40ビン弱が平均となり、優秀な人間が序所に離脱していった。グレンインネス初期も一部のベテランがガトンより引き続き残ったが早々に離脱していった。私はスーパーバイザーからは給料面で良くしてもらっていたが、一週間でほかの人員より50~100ドル多く貰っていただけだった為、不満を覚えるようになった。

 次の要因としては、人員的な環境面ではなく、自然環境面。グレンインネスの大地のほとんどは酪農地帯。周りに野菜の栽培をしている農家は皆無に近い。その為、野菜を育てる環境としては決してふさわしい環境ではないと思われる。

 また、酪農地帯から流れる川から畑に水を供給していた為、牛の糞尿水に群がるハエの大軍によりピッキングに大きな支障をきたすこととなった。白いTシャツを着てピッキングに繰り出せばTシャツがハエで黒く染まると言えばわかりやすいだろう。こんなハエだらけトゲトゲの雑草だらけ、休みも多い、エンドの労働者を馬鹿にする企業やコントラクター側の方針に怒りがこみ上げてきた。ハエを鼻から吸い込み痰と一緒に口から吐き出すということが日常茶飯事であった。

マネージメント

 このような最悪な環境ではあったが、スーパーバイザーに次ぐヘルパーというポジションを活かし色々、サブリーダーとして現場の指揮権を与えられマネージメントに少しでも携われたのは良い経験となった。通常のピッカーは自分のレーンを与えられ、そのレーンのピッキングのみを行うのだがヘルパーに関しては、他メンバーのピックしている後方で取りこぼしの回収を行ったり、トラクターのスピードについていけないメンバーがいたらフォローに入ったり、トラクターのドライバーにスピードコントロールの支持を出したり、ピッカーに対しピッキングの指導を行ったりとにかく、自分の指揮で場をコントロールできる。ましてメンバーの大半が韓国人であった為、英語の知識が乏しいピッカーにも分かりやすく丁寧に簡単な英語で支持をだせたということが収穫になった。結果的に私のビジネスのスタイルをリスペクトしてくれる一部のワーカーができ、そういった新人教育が良いチームを作るための今後のカギになるということを確信し、このグレンインネスでの経験を次の地、【ボーウェン】にて発揮していこうと決意する。ガトン、グレンインネスがテストファームであったのに対しボーウェンは運営母体が本拠地を構えるカプシカムのメッカである。

グレンインネス写真館

グレンインネスはお金が稼げなかったが、町並みや風景が美しく、機会のある方は是非訪れて欲しい町なので私が現地で撮った写真を何枚か掲載したいと思います。

comin soon

 

 


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